Excel数式でこんなこともできる:メール本文の自動作成機能

目次

「面倒だ」「また同じ作業か」と思うことが、業務改善の第一歩

「業務題材を用いてExcel学習を進めよう!」というコンセプトで紹介している今回のシリーズ。

「業務利用を実感しながらExcelの勉強ができる」と感じてもらえたら何よりです。また、「こんな程度の作業で済むのなら、自身が担当している業務でもできること多くありそう」と、業務改善意欲に火を付けることができたなら、ますます、コンテンツ制作冥利に尽きます。

『2018年版 中小企業白書』に、「業務プロセスの見直しの現状」(第2部 第2章)について報告されており、その中で業務見直しの実施状況と取組単位が調査されています。

会社全体、部門全体で見直しを図るような業務改善は、個々の思いだけでという訳にはいきませんが、チーム単位や個々単位で業務効率を向上させていくような工夫であれば、Excelを使ってできることは結構、多く存在していませんか?

その業務に配属された直後は、結構、「面倒だ」「また同じ作業か」のような感想を抱いた人も、マニュアルを活用しながら業務に慣れていくと、たとえ、面倒でも、単純反復でも、「そういうものだ」という意識が強くなり、「何か変えた方が良いのかも」という発想が薄らいでいくような状況を、よく聞きます。
でも、経営層や管理層は、実は「業務を一番よく知る現場から、どんどん改善策を提案して欲しい。挑戦して欲しい。」と考えていたりもするもの。

上円グラフ中「小集団単位・チーム単位」「個々の従業員のレベル」の割合がもっと増加すれば(いわゆる、ボトムアップ改善ですね)、ますます、生産性は上がっていくはず。そんな狙いも念頭に置きながら、今回の勉強テーマへと進めていきます。

勉強テーマ その4:Excel数式を組み合わせて連絡用メール本文を作る

毎回、社員の皆さん宛てに業務内容のメールを出す際、過去のメールを探して、その時の件名や本文をコピーして、新規メール画面に貼り付けて、宛名や日付など今回固有の部分だけ書き直して…、そんな非効率な作業を仕方なく続けている人、多くありませんか?

今回は、必要なデータが含まれているExcelブックがあれば、そのデータを利用して、メール本文をExcel数式で自動生成してしまおう、そんな業務効率アップのノウハウを勉強していきます。

内容に入る前に、日常的に使えるExcelノウハウを3点ほどご紹介

Excelノウハウ1:数式をネストさせないようにする

複雑なことをExcel数式で表現しようとすると、数式の中に子数式が含まれ、その数式の中にまた孫数式が含まれ、どんどんと入れ子状態が進み、もはや、パズルのような状態になって解析・改善困難な状態に陥ります。自分専用の家計簿処理であれば良いかもしれませんが、業務現場においては、便利なものを関係者で共有し、チーム全体としてパフォーマンスを向上させていきたいもの。そういう観点で、解決策を紹介しています。

数式をネストさせないようにする。
Excel Tips:数式をネストさせないようにする

ネストした複雑な数式を読み解くための「数式の検証」機能については、こちらのページで解説しています。

Excelノウハウ2:計算用・処理用のセルを「気にさせない」ようにする

印刷する必要はないし、入力者に利用してもらうセルでもない、でも、全員分を纏めて処理する時に、担当者用の一時メモや集計数式を設定しておくようなセルが必要。

そんな時に、「こういう方法もあるよ」という設定方法・表示方法を紹介しています。

Excelノウハウ3:データ入力規則の設定方法

Excelを使っていて、文字を直接入力するのではなく、一覧から選んで入力するようになっているセルを見かけますよね?
この機能を使用する狙いとして、「入力時の利便性」ということがありますが、それに加えて、入力者が「選ぶ」ことしかできない(自由に入力することができない)ので、入力ミスを減らせる、集計作業が容易になる、といった効果も考えられます。

最近、マイナンバーカードの健康保険証利用開始時期が、当初予定より遅れて、ようやく実現しました。このように複数のデータ元の情報を突合・照合する時も、例えば、氏名姓の登録が、一方は「高田」なのに、他方は「髙田」だったり、これを「同じ」氏名姓だと判断して処理するのは、コンピュータにとっては意外と難しい。

データ入力規則の設定を行い、入力者が一覧から選ぶようになってれば、用意されている一覧の中から選ぶことしかできないので、上記のような相違や間違いを発生しづらくできるという訳です。

Excel Tips:データ入力規則の設定方法

メール本文の自動生成機能

これまで、Excelで「年次有給休暇の日数を計算する」場面を想定し、Excelの機能や数式を組み合わせて、Excelで年次有給休暇日数を計算する仕組み作りを勉強してきました。

今回は、翌年度の年次有給休暇の付与時期や日数と合わせて、本人にメールで通知してあげよう!という場面を想定します。せっかくExcel上に計算結果があるのだから、それを見ながらメール本文を作成して送信すれば良いのですが、どうしても下記のような「面倒」「単純反復」を減らしたく(業務効率アップを実現したく)なりました。

  • 毎回、本文の形は決まっているのに、コピペで元文章作るのが面倒
  • 氏名、日付や日数部分だけ書き直すために、数文字ずつ消して、書いて、と毎回同じ作業の繰り返し

そこで、氏名や年次有給休暇の消化日数、付与日数の計算データが含まれているExcelブックに、1シート追加して、Excel数式だけでメール本文を自動生成するという作業を実現することにします。

上記で紹介した下記の3ノウハウの活用というポイントも含めているため、少々、複雑な内容になってしまってはいますが、これまでの勉強・学習内容の復習にちょっとだけ応用が加えられているということで、実際に作成しながら、「なるほど!」を味わってみてください。

  • 紹介する3つのノウハウ(上記および資料中に詳細説明)
    • Excelノウハウ1:数式をネストさせないようにする
    • Excelノウハウ2:計算用・処理用のセルを「気にさせない」ようにする
    • Excelノウハウ3:データ入力規則の設定方法

業務効率を考えることは大切

「業務効率をあげる」「生産性をあげる」ということ、本格的に計測することになれば、いろいろな尺度から測定を行い、全体としてどうかということを判定していくことになります。ただし、チーム単位や個人単位での「向上」については、先ずは「時間」を単位に考えるということからスタートしませんか。

  • 毎回5分のメール作成を、60人分行う
    • 5分/人×60人=300分=5時間
  • 自動化Excel作りに1時間、メール作成時にかかる時間は3分に短縮
    • 1時間(60分)+3分/人×60人=240分=4時間

この先もずーっと続く業務であれば、その差は広がっていくばかり。また、自動化すると「他の人」にも共有できますし、新たにその業務を担当する人に「メールの作り方」を説明したり、マニュアル化する作業時間も減らせます。

こういうことも立派な業務改善、生産性向上。
上司の方、チームリーダーの方にも、どんどん提案してみませんか。

目次
閉じる