Excelで業務を効率化しよう:年次有給休暇日数の計算①

目次

実際の業務活用を前提とするExcelの勉強

普段の気づきを大切に出来ることから業務を自動化・効率化。
そうした時に便利で、気軽に使えるのが良いところ。豊富な便利機能や数式が提供されるExcelは、小さな改善を積み重ねるのに適したITツールの一つと言えます。

ところが、「Excelを勉強しよう!」と決意を新たにしたものの、普段の業務内容を題材にしているような本やサイト、意外と少ないんですよね。Excel事態は、本来「数値データを扱うソフトウェア」ということがあり、集計・計算が中心となるようなシーンを題材にExcelの説明を行う情報が多い印象があります。

海外の掲示板サイトで、次のような趣旨の投稿を見かけました。

私は、日本の企業などからの依頼で、資金調達に関するレポートを作成することがあるが、Wordではなく、Excelでの提出を求められる。
Excelは会計用のソフトウェアなので、Wordであれば簡単にできるような体裁調整作業(セルサイズの調整、セルの結合など)を簡単に済ますことができず、その分の作業時間が浪費され、イラ立ちを感じる。

Excelを方眼紙のように使ってみたり、巧みな罫線使いで芸術作品かのように仕上げてみたり(「神Excel」という言葉もああるぐらいです)、日本では「ドキュメント作成ツール」としても利用されるシーンは確かに多いように思います。海外の人が作成するExcelでも「凄い!」レベルのものを見かけることはありますが、それは、「神Excel」のように体裁作りが凝っているとうことではなく、数式を組み合わせていろいろな集計や分析が実現されていて、本質的に凄いという印象を受けるものです。

さて、当社チェンジデザインでは、実際の業務を題材にしたITトレーニングコンテンツをご提供させていただくことにしました。例えば、「Excelを学びたい」と思ったとき、ネット、書籍など数多くの教材があるのですが、既に実務に入っている人が知りたいのは、一つずつ数式をマスターしたいとか、使う可能性あるかしら?と疑問に感じながら教材の通りに進めるとか、きっと、そういうことではないんですよね。

金融商品のトレーダー、アナリストといった方の作った業務用のExcelブックの構造・仕組みを解析する機会が以前にありましたが、ちょっとしたITシステムを解析するより、よっぽど高度で難しい内容でした。更には、業務効率をいかに向上させるか、使用者が便利になるにはどうするかなど、さまざま工夫・改善がなされており、業務改善とはこういうことかと改めて考えさせられたのを今でも覚えています。

このコーナーは、実際の現場で発生しそうな業務内容を題材に採り上げ、単なる体裁作りのためだけにExcelを使うのではなく、ほんのちょっと機能や数式などのスパイスを効かせていただくと、どれだけの業務効率化や業務改善につながるかということをご紹介するコーナーとして、コンテンツをご提供していく予定です。

目指しているのは、無料のサンプルとして試しに利用してみるということに留まらず、ビジネススキルとしてExcelのスキルアップにつなげて頂けるようなコンテンツを提供すること。
Excel自体の機能を説明する本やサイトは、既に秀逸なものがたくさんありますので譲るとして、ここでは、「実際に、どのような場面でExcel活用が考えられるか?」「Excelを使ってどのように業務改善を繰り返していくのか?」といった観点を含め、手を動かしながら利用いただけるよう、マニュアルも合わせてご用意しています。

コーナー第1弾となる今回は、有給休暇日数(消化日数、翌年日数)をExcelで管理することをテーマとしたご紹介です!

【勉強テーマ その1】:Excelを使って翌年の年次有給休暇を計算する

今回ご提供するのは、社員の年次有給休暇日数を、実際の消化日数を基に計算するためのExcelブックです。

年次有給休暇の斉一的付与や時間単位取得への対応は含めておらず、入社日から6箇月、1年6箇月、2年6箇月、…ごとに新たな休暇日数が付与されるというシンプルな制度を想定した内容となっています。

社内の有給休暇申請・管理(休暇申請・承認ワークフロー、年次有給休暇取得管理台帳作成など)は、導入済みの勤怠管理システムを利用されている企業も多いとは思いますが、「有給休暇が付与される日はいつ?」「〇日分は取得しないと時効で持ち越せないよ!」等々、手元でちょっとした確認・計算に使ってみてはいかがでしょうか?

  • 今回の内容
    • ワンポイントTips紹介
      • Excelの自動バックアップ設定
      • Excelでショートカットを使う
    • 年次有給休暇計算ブックの使い方

業務でExcelを使う際の、便利な設定や小技なども紹介していきます。

Excelで自動バックアップの設定①
ページ「自動バックアップの設定①」

Excelブックの使い方や設定の仕方などを1ステップずつ説明

Step1. 有給休暇の付与ルールを設定
ページ「Step1. 有給休暇の付与ルールを設定」

Excelブックとマニュアルの無料ダウンロードはこちらから

【勉強テーマ その2】:Excelをカスタマイズ(追加・改善)してみる

「【学習テーマ その1】Excelを使って翌年の年次有給休暇を計算する」では、有給休暇計算ブックを「どのように使うか?」という使い方の観点からの紹介でした。今回は、「自分の会社には合わない部分をどう調整・改善するか?」「このような場合はどう対応できるか?」という観点から、一歩踏み込んだ解説となります。

特に、たくさんのExcel資産が溜まっている会社・部門だと、「既存のもので似たようなものがあって、ちょっとだけ直したい」のようなことが発生する場面や機会、割りと日常で起こりませんか?
そのような場面なのだけれど、「使うのは自分だけなんだよなぁ」といったExcelブックだと、Excelに詳しい部内の人、IT部門の人など、他人に頼むのはいささか気が引けたりもしてしまいます。

思い当たる方、このコーナーを使って、Excelの代表的な機能・数式を知って、慣れて、使ってみて、ある程度のことは自分自身で業務改善に挑戦できる基礎を作っていきましょう!

対象としたカスタマイズ内容

このページからリンクしている「有給休暇計算ブック.xlsx」へのカスタマイズ事例として、4点ほど想定しました。各事例に合わせて元のExcelブックをカスタマイズするにはどう進めていけば良いか、今回も、1ステップずつ説明をしています。

  • カスタマイズ事例
    • 事例1:在籍21年以上の社員への対応
    • 事例2:社員数30人超への対応
    • 事例3:社員の氏名変更時の対応
    • 事例4:特定条件社員の抽出方法
今回もStep by Stepで説明しています。
今回もStep by Stepで手順を一つずつ説明しています。

実践的なExcelを勉強するために

Excel初心者状態やパソコンスクールで一通りの基本操作を学んだ直後状態で入社し、その現場・業務ではどうすることが正解かの想像がつかず、どうしても、言われたまま、マニュアルに書いてあるままに作業を続けた結果、それが当然になり過ぎて疑問すら抱かず、「改善する」意識が希薄になってしまっている状況をよく見かけます。

同じ結果を得るのにも、Excel上でのやり方、いろいろあるんですよ。

例えば、算数の「お菓子6個入りの箱が4箱ある。お菓子は全部で何個?」という問題。
●6+6+6+6=24個
●6×4=24個
掛け算の方が、何となくスマートな解決に見えますが、もちろん、どちらも正解です。

ただ、現実の世界では、おそらく誰かがお菓子を食べてしまうでしょうから、その場合の計算は、
● 6+2(4個食べた)+6+5(1個食べた)=19個
●掛け算では無理・・・
となり、計算方法は足し算が適切(少なくとも掛け算ではできない・・・)ということになります。

Excelも発想としては同じで、お菓子が絶対減らないのであれば数式で掛け算を作っておけば良いのですが、誰かがお菓子を食べてしまう可能性があるのであれば、足し算(Excelの数式では、例えばSUM関数)で作成しておいた方が良さそうです。そうしないと、誰かが1個でも食べた途端に、Excelブック該当箇所の計算式を書き換えなければいけなくなってしまいます。

Excelブックで業務改善や効率化を実現するには、上記同様、「この後、こうなるはず」「このような入力がされることもあるはず」のように、そのExcelブックを使う業務担当者や使われる業務場面をシミュレーションしながら考え、作成することが重要。そして、このような気づきや経験をたくさん持っているのは、IT部門ではなくて、現場業務部門の皆さん。

当社が、エンジニア「以外」の方に、Excelなどの業務用ITツールのトレーニングを実施するのは、このような思いが根底にあります。これからも、定期的にいろいろなコンテンツを提供していきますので、ご活用ください。

【2021/11/08】
カスタマイズ後のExcelブックを次の記事中で公開しています。
作業の答え合わせとしてご活用ください。

いかがでしたか?

今回は、「年次有給休暇日数の計算」ということを題材に採り上げました。
簡単なセル参照から四則演算、各種の表示や処理、日付ごと・社員ごとの集計・計算処理など、 年次有給休暇管理という業務シーンに限らず、さまざまな場面で活用いただけそうなものを含めています。

Excelでの業務改善の良いところは、冒頭にも書いた通り「小さな改善を積み重ねるのに適したITツール」であること。最初から、「会社のみんな、部門のみんなで使うんだ!」と大げさに考えることはありません。あなたの会社が、既に業務用途にExcelを利用していれば、「業務改善のために新たなツール導入費用の稟議を通さないと」と費用面の障壁を心配することもありません。

是非、ご自身の業務に「活用できることないかな?」と振り返っていただき、できることから自動化を進めていきましょう!

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